コラボレーション★ストーリーの裏話 #ニコメド記事投稿祭
この記事は『駆け抜けるメドレーコラボレーションFINAL』の活動記録の一部です。
自分が関わった活動全般についてはこちら【2年間の個人活動記録】
概要
2012年より7年間にわたって投稿されてきた、銀河P主催のメドレー合作
『駆け抜けるメドレーコラボレーション』シリーズ
総勢100名を超える参加者を集めてきたこの合作が最終回を迎えるという事で、自分から一つ、メドレーを贈らせていただきました。
ただ、作り始めた当初はここまでの作品になる予定ではありませんでした。どのようにしてこの作品が出来上がっていったのか、またこの作品が自分にどんな影響を与えたのか・・・その物語について少々お付き合いいただければと思います。
メドレーの方針
駆け抜ける方式のメドレーである事
始まり
=2018年2月ごろ=
どこにでもあるような普通の駆け合作FINAL運営会議にて(全体構成の作業終盤)
FullKen
駆け合作ってさ、合作でよくある「スタッフロール」みたいなのって無いよね。
本編でやれなかったネタが残ってるから試しにメドレー作ってみても良い?
というわけでメドレーを作ってみる事にしました。
当初の方針
- 駆け抜ける方式のメドレーでEDにふさわしいものを作る
- 合作本編になかったネタ「終始、意味のある歌詞繋ぎ」でメドレー作る
↓ただ、よく考えてみるとこの時点で自然と全体方針が決まっていて・・・↓
- 歌詞に意味を持たせる⇒『物語(=起承転結)』要素が必要
- 『物語』の内容⇒もちろん駆け合作
- 音楽的な『起承転結』⇒Aメロ、Bメロ、サビ…と1つの曲を作る感じ
といった形でおよその方針が決まりました。
選曲
当初は駆け合作ⅣのCup Chino Ticパートのように、歌詞検索をしてゴリ押しで繋ぐ方針で考えてました。しかしこの方式だと自由度が高すぎて何も決まらないので、試しに知名度の高い曲だけで作れないかを模索することにしました。
~数週間後~
集めた曲の歌詞とメロディを頭に浮かべつつ後半部分の繋ぎを考えていた時、とある歌詞が目に留まりました。
メルト「もうバイバイしなくちゃいけないの?」
おお…最終回に持って来いのフレーズ。"いや、ずっと続いていくんだよ"な感じで使いたいけど・・・これに続くフレーズあるかなぁ・・・
栄光の架橋「終わらない s…
いやいやいやいやちょっと待って!?!?
ダメ!ダメだって!永遠の旅へバイバイしちゃうのは!!
しかもなにコレ!!意味も繋ぎの美しさも強すぎるんだけど!?
こんな最高級の繋ぎはもう二度と見つけられる気がしない・・・
使うからには本当に良いものにしないと一生後悔する可能性が・・・
それに今回は最大規模の合作の最終回で、しかも運営サイドに立っている・・・つまり・・・
運営サイド
全体構成という作業を通して全ての単品音源をひとつひとつ聴き込んだ人間だからこそ、その一人ひとりの想いに深く触れる機会がありました。
メドレーに限らず、作品を一つ仕上げるという作業は本来は簡単なものではありません。考えを巡らせ試行錯誤しながら形にしていく。みんなに観てもらうためにより良いものに仕上げようと努力した結晶が一つの作品になります。
そんな想いのこもった、たった1つの音源がこの合作の参加パートとして届くだけでも本当はすごい事。それなのに今回だけで118パートもの音源が提出されたこの合作は、いったいどれほど愛されているのか。それは自分の理解を遥かに超えていました。
こんな合作が本当に終わってしまうのか。
"覚悟"を決めるため、銀河Pさんへ念を押して確認しました。
FullKen
「銀河Pさん、今回の合作のタイトルは"Ⅴ"になったりせず本当に"FINAL"で確定ですか?」銀河P
「うん、今回が本当に『最後』。だから"FINAL"のまま変える気はないよ。」
本当に多くの人の想いを背負い、愛されてきた合作の『最後』・・・
そしてこのメドレーはその『最後』を飾る特別な作品となる。
これは一生に一度レベルの『本気』を出す時が来たのだと確信しました。
普段『選曲をしない』理由
話は変わりますが、自分は普段『選曲をしない』メドレー作者として活動しています。
例えば『ニコニコ∞アセンブル』シリーズはリクエスト曲の全採用方式で、それ以前に投稿していたゲーム楽曲のメドレーもすべての楽曲を採用する方式・・・つまり条件を決めてその全て採用する方式をとっているので自分では選曲をしていません。選曲した作品があればそれはかなり稀で、特に駆け合作の個人パートは激レアな作品だったりします。
自分が『選曲をしない』のにはいくつか理由がありますが、その一つに『本気』の作品を作るためと言うのがあります。
普通、メドレーで選曲をするというのは特別な事ではありません。しかし『選曲をしない』事を普通とするとどうなるでしょう?
先ほど『駆け合作の個人パートは激レア』と言ったように『選曲をする』という当たり前の行為に価値を見出すことが出来ます。
この価値観は視聴者側だけでなく作者側である自分にも生まれます。
弱「いつでもできるから・・・」
中「滅多にない機会だから・・・」
強「もう二度と無い機会だから・・・」
制作意欲の原動力となるこの思考をより強固なものにするため・・・これが自分が普段『選曲をしない』理由の一つだったりします。
構成解説
メルト~栄光の架橋の奇跡的な繋ぎ、駆け合作の運営として大きく関わった事、そして今回がシリーズの最終回・・・
こんな機会はもう二度とあるはずがありませんね。
この特別なメドレーを『本気』の作品として自分の全てを捧げる覚悟が決まりました。あとは『二度とメドレーが作れなくなっても一生後悔しないように、徹底的に構成を組んでいく』だけです。
ここからは構成・アレンジの解説になります。ブロックごとに紹介します。
また、今回のブログのために曲の切替え動画を用意しました。合わせてご利用ください。
製作期間:構成4ヶ月、アレンジ1ヶ月
[1.誕生]
SAY☆いっぱい輝く 輝く星になれ
今日も膨らむ夢が 大きな空に光るよ
あいわなびー! 叫ぼうよ!
キミもあいわなびー! 声を上げて イェイ!
一番大好きな 私になりたい
今回のメドレーは「構成」→「仮打ち込み」→「アレンジ」の順で作っていますが、イントロは仮打ち込み段階で構成が変わった唯一のブロックだったりします。元々は「Star!!」→「GO MY WAY!!」でしたが、全体の長さに対するバランスから尺を延ばすことにしました。
同時に全体的に難民アニメ楽曲が少ないように感じていたので、その中でも使えるフレーズのあった「夢色パレード」、そして残りのフレーズは若干曲名にも釣られましたが「はやくそれになりたい!」で綺麗に埋められたので採用しました。
[2.君の知らない物語]
(間奏)
駆け抜けるメドレーコラボレーションシリーズでこの楽曲が欠かせないのはもちろん、このメドレーを通して視聴者の知らない作者たちの物語を描くという意味も込めています。
[3.出会い]
世界の始まりの日 生命(いのち)の樹の下で
かざした手の隙間を伝う声が
うじゃけた顔してどしたの つまらないなら ほらね
つらいときはいつだって そばにいるからなんかさみしかったんだ ひとりぼっち 部屋の中
見つけた!最強の暇つぶし
何としても情景を作り上げてやるという執念を感じるブロックですね(他人事)。「Tell Your World」の歌詞なんて2番だし本来の情景とは違うし・・・
このブロックの前半については、オフメロディ版を聴いて鳥肌が立った人がいたら嬉しいです。やはり「君の知らない物語」は特別です。間奏だけじゃ短すぎますからね。
後半については「ぼくとわたしとニコニコ動画」をそのまま使わせていただきました。モノ作り="暇つぶし"になってますがあくまで"最強"レベルなのをお忘れなく。
[4-1.喜び]
目覚めた心は走り出した未来を描くため
信じるこの道を進むだけさ
自由にもっと輝いて
億千万 億千万
姿かたちも十人十色 だから魅かれ合うの
立ち止まっていた状態から一気に動き始める感じが良いですね(他人事)。駆け抜けてもらう必要があるので「コネクト」を採用。道には「真赤な誓い」を採用。
「DRIVE A LIVE」と「思い出は億千万」はどちらもこの部分のフレーズに使えたので繋ぎ…いえ、実は重ねています。よく聞けば聞こえると思います(レギュ違反とか言わない)。
大人数の合作であることを表現するため「ようこそジャパリパークへ」を採用。
[4-2.喜び]
夢からピピピ覚めないで覚めないで ぬくもり逃げないで
Don't stop me now
If you wanna have a good time just give me a callでも伝えたいの ためらってもダメだね
駆け抜けて 目指せ1000%
サビの尺を長くしたかったので原曲でもサビの後半で使用されるフレーズを集めました。洋楽も入れておきたいなぁと「Don't stop me now」を採用(突然の英語にI cannot English)
選曲の際に歌詞検索にも時間をかけたのですが、最終的に採用となったのは「DRIVE A LIVE」「Phantasista」の2曲でした(どちらも"駆け抜けて"の検索でヒット。なお「DRIVE A LIVE」の歌詞は2番から1番へ変更しました)
「1000%SPARKING!」をどうしても使いたかった。「Phantasista」を見つけた時はガッツポーズした。
[5.披露]
(ラッシュ)
一般的な楽曲によくあるラスサビ前の間奏のつもりです。色々と役割があります。
他のブロックとの密度差で駆け合作FINALのレギュレーション2種を表現。このブロックのみ高密度=モダンで、他ブロックは低密度=クラシックを表現しています。
歌詞の無いゲーム楽曲などをここで採用して全体のジャンルの偏りを調整、未使用楽曲も詰め込む。
高密度ながらも可能な限り曲を認識できるように繋げているつもりです。特に意味はありませんが東方楽曲は全て原曲ではなくアレンジを採用しています。
メドレーを代表してしもさんの3作品を採用しています。(流星群:イントロ、組曲:イントロ?つくちて?、七色:ピアノソロ)
特に歌詞指定は無く、歌ってみたなどでは自由時間として使えるので、将来合唱になったとき『"合作披露"のごちゃ混ぜお祭り感』がより一層引き立てられるはず・・・と言うのを想定(妄想)しています。
[6-1.別れ]
別れが綴じる物語(ストーリィ)は -BAD END- じゃない
僕が旅立ち、居なくなるとき
例え明日世界が滅んでも
あなたが笑顔でいられるように
ここに集えた奇跡にありがとう
(ニーコニコ動画)
ここから先の選曲と構成は泣かせることしか考えていません。
「激唱」後の"間"はキットカットさんへのアレンジ依頼後に最後の要望として追加をお願いしました。ちなみに「激唱」の直後のピアノ2音はメドレーオリジナルではなく「激唱」イントロ前のピアノ2音だったりします。カウントはしていませんが事実上の同曲繋ぎです。
「ストロボラスト」と「Blessing」の掛け合い。成立すると気付いた時には鳥肌が立ちました。
「時報」は途中から転調しているので歌う方は要注意。転調後を基準に最初の"ニ"だけ半音下です。
[6-2.別れ]
声がきこえる ゆくべき道 指さしている
もうバイバイしなくちゃいけないの?
終わらない その旅へと
きっとこの心で
明日また しあわせで あるように…
(間奏)
「小さきもの」完全に偶然だけど投稿日の翌日がちょうど七夕でジラーチの日だったんですね・・・このメドレーが末永く愛されますように・・・
そして全ての元凶。「メルト」→「栄光の架橋」これが無ければここまでやってなかった。
一番の見せ場を決めてからの追撃ラッシュ
追撃1「M@STERPIECE」
追撃2「YUME日和」
追撃3「旅立ちの日に」
・・・マジでなんだこの執念。徹底的にやってくれたせいで悔いが残る余地もないです。はい。
[7.思い出]
Ah やがて光り輝く 星座となれ
「愛のカタマリー~エンディングテーマ」最後を飾るのはまさかのマイナー(?)楽曲です。とはいえ最後に選んだのにはそれ相応の理由があります。
メロディの雰囲気が完璧なのはもちろん、"塊魂"の楽曲であるという点にも深い意味があります。駆け合作シリーズは開催を重ねるたびに多くの参加者を巻き込み、カオスなほどに大きく成長してきた過去があります。・・・そう。まるで"塊魂"のゲームそのものです。
そして歌詞。『星座』は星を集めなければ作れないものであり、また『末永く輝き続ける』ものです。これは『多くの人の手で作られた合作である事』と『作品として残り続ける事』を表現しています。
この作品の最後を飾る楽曲にこれ以上ふさわしい楽曲はないと確信し採用しました。
音源作成
=2018年6月中旬~7月=
さて、とんでもない構成のメドレーが出来上がったのは良いですが・・・構成が強すぎて自分の力では到底アレンジできない代物になっていました。メドレー界隈でもこの構成に合ったクオリティのアレンジが出来そうな人は片手で数えても指が余る状況でした。
しかしながら自分には人脈もコミュ力も乏しく誰かにお願いするにはハードルが高すぎました。そもそも、相手にどういったアレンジにしてほしいかを伝えるためには文章よりも音源を準備する方が確実です。
さらには駆け合作FINAL本編の投稿が目の前に迫っている状況(当時8月、9月予定?)で、場合によっては自分の音源のまま完成させる必要がありました。
結果的に自分自身で出来る限りのことを尽くし、何とか形に仕上げました。(4分未満の音源に1ヶ月以上の時間をかけましたが満足はしていません)
アレンジ依頼
=2018年8月以降=
アレンジャー候補の一人で打ち込みの師匠であるキットカットおいしいさんにこの音源に関するアドバイスを、あわよくばアレンジをお願いできないかと声をかけてみる事にしました。
そして頂いたアドバイスは難しい処理一つ(MS処理)、アレンジの方は断られちゃいました・・・が、後日→【コラボレーション★ストーリーについて(アレンジ側)】
・・・いやぁお話しする事を全部書いてくれちゃってますね。ラフの仮アレンジを聴いた時、やはりお願いするしかないと確信し、アレンジを依頼することになりました。
キットカットさんとはこの4分に満たないメドレー作品のために、通話や細かいやり取りなどを数多く重ねました。多分DJMよりドリームマッチしてました。
この音源は間違いなく一生の宝物です。感謝してもしきれません。改めて、本当にありがとうございました。
動画(依頼第一弾)
=2018年7月中旬=
自身の音源が完成したタイミングから動画制作者を探し始めたわけですが・・・アレンジ担当と同じく人脈の乏しさや内容の重さ、期限の問題から非常に厳しい状況でした。
ひとまず合作運営サイドへ相談。26Kさんに手伝っていただく事になりました。
しかしながら、自分自身あまり映像を作った事が無く、さらに内容があまり類を見ない作品のため、内容が不明確のままの依頼となってしまいました。
また、当時26Kさんが忙しかったこともあり、結局は7月いっぱいで別の担当者を探すことになりました。
この時点決まった映像の方針が、コラボレーション★ストーリー本編のベースとなっています。
以下依頼原文ママ
・全体を通して、地球から離れて太陽系の端まで行くイメージ。
・曲のタイトルや歌詞の表示位置は画面に固定ではない。演出例
(再生位置):(背景):(カメラの向き)イントロ:夜空(地球上):夜空
間奏:宇宙へ(雲を切りながら?):地球の外向きへ(大して変わらない?)
~ここから先3D背景~
Aメロ:宇宙の星空:地球の外向き~地球側を向く
Bメロ:夜側の暗い地球:地球側
Aサビ:地球の影からの日の出:~進行方向へ
ラッシュゾーン:宇宙空間のワープ的な感じで地球/太陽から遠ざかる(光に包まれてるので他の星は見えない)。アイコンと曲名がセットで奥から流れてくる感じ:基本的に進行方向
激唱:ワープ終了(星空)~ホワイトアウト:ワープの進行方向(星空)~太陽系側(ホワイトアウト)
Bサビ(ボカロ):太陽系を一望:太陽系側
Bサビ(ポケモン~):上に同じ:上に同じ
後奏(旅立ちの日に):太陽系を一望~星空:太陽系側~進行方向
後奏(愛のカタマリー):星空~星座となれ(星座でタイトルロゴ)~タイトルロゴ:進行方向~タイトルロゴ⇒上記だと、Bサビがしばらくずっと同じ背景という問題?もある
⇒ラッシュゾーンは文字だけでは認識しづらいと思うので、その曲を象徴するアイコンを付けたい。ラッシュゾーン以外はどちらでも。
曲名表記イメージ(例)、特にラッシュゾーン
アイ ( 曲 名 )
コン ( 出 典 )
動画(依頼第二弾)
=2018年8月~9月前半=
次にお声掛けしたのは、にしたけさんでした。
実はここまでタイトルが決まっておらず「自称ぼくのかんがえたさいきょうのめどれー」だとか「The Song of FINAL」だとか呼んでいましたが、再考した方が良いとの事で考え直し、このタイミングで「コラボレーション★ストーリー」とする事にしました。
また内容についても引き続き良い映像のイメージが無く、ぼんやりとしていましたが、1ヶ月半ほどの長い時間をかけて、アドバイスを頂きつつイメージを固めていくことが出来ました。
しかし映像のイメージは固まったものの、その動画の内容は非常に難易度が高く、にしたけさんの得意とする方式からかけ離れていたため、結果的にやはり他の方にお願いすることとなりました。
この時点決まった映像の方針が、鬼発注の絵コンテ(字コンテ)となっています。もしこの内容のまま完成すれば今まで誰も見たことのないような作品になると思われます。
以下依頼原文ママ
■希望する映像のイメージ(9/19現在)
・全力で伸びる作品に仕上げたい。メドレー界隈の身内向け作品にはしたくない。
・歌ってみたなどの派生作品でも違和感のない映像を希望。
・短めの作品なのでメドレーを普段見ない人にも見てもらいたい
・タイトルとサムネ・ロゴを頑張る・技術面(構成=選曲や歌詞)を強調しても良いが、本当に強調するべきは"物語"だと思われる。
・メドレーなのに物語系ボカロPV風にするのが一番しっくりきそう。
・現在の理想はボカロPVとメドレーPVの融合。たぶん今回の作品を逃すと二度とお目にかかれない。・第一希望:場面ごとの立ち絵&メドレーPV
・第二希望:物語を表現したメドレーPV
・第三希望:何かやってみたい案でもあれば教えてください!■物語の流れ
イントロ:作品を作りたい作者(新米参加者)
Aメロ:(主催から?)合作への参加勧誘
Bメロ:その合作が自分のいるべき場所だと気付く
サビ:合作に参加できたことの喜びを表現
ラッシュ:駆け抜ける
激唱~:主催の引退(第一線から身を引く)表明・そして別れ
最後:多くの星を集めた合作は星座となって輝く
動画(依頼第三弾とその先)
=2018年9月後半~2019年6月=
その後、映像を作る上で必要な作業ごとに、複数の人へお声掛けをして作業をお願いしていましたが、一部作業について無理を言ってお願いしていたこともあり、予定通りに進まずに破綻してしまいました。
また本当に多くの方に助言やご協力をいただいたにもかかわらず、それを形にすることが出来なかった事を、この場にて改めてお詫びいたします。大変申し訳ありませんでした。
しかしながら、このメドレーは自分自身のメドレー人生をかけた作品。自身としても「仕方がない」という言葉一つで片づけられるような作品ではありません。
駆け合作を逃すともうこの先の投稿タイミングは無くなり、選曲の鮮度もモチベも落ちて行ってしまう。かといって誰かに頼って映像を作っていただくような時間もありません。
もう自分の出来る範囲で、すべてをやりきるしかない
計画が破綻した2019年5月末からの約半月の間、自分がこの時間で出来る最大限のことは何か、考えを絞りに絞りました。そして駆け合作FINAL本編の映像を作り終えてからコラボレーション★ストーリーの映像作成に着手。1週間ほどで完成にまで持っていくことが出来ました。
更に1週間後・・・駆け合作FINALのオフ会で先行公開することとなりました。
作品の公開
オフ会の当日は30人前後の人が集まり、駆け合作FINALのクラシックとモダンの動画全編(4時間24分)を流すというなかなか濃いものでした。
クロノマイルさんによる動画開始のカウントダウンから始まり、サブリミナルBABYの合唱や「追って」チャレンジなど色々あり、とても楽しい時間を過ごせました。
そして無事に全編が流し終わり、片付けが始まりました。
毒ガス
あれ?まだPC片付けないんっすかFullKen
そりゃあまだやる事があるからね
などと談笑を挟みつつ、ばらくして先行公開の時間がきました。
動画が始まってからは、「大画面ってやっぱいいな。来週投稿するけどミスないよな?」なんてことを思いつつ、ただただ画面を見ていました。
そして先行公開が終わりました。さて皆のリアクションは・・・あれっ?
静まり返った部屋の中で鼻をすする音が響く・・・
1年前に作った構成に自分が慣れていたことや、方針変更で登場人物が出てこない=内容が伝わりづらい映像になったこともあり、まさかこんな空気になるものか・・・と正直驚きました。(ちょっとFullKen氏~)
でもそれは自分が作品に込めた思いがみなさんにしっかり伝わった証でもあるので、ひとまず安心することができました。
その後、本投稿後も含めて個人的に多くの感想を頂き好評だったように思えるのですが、数字的にはとても良いとは言えない結果となってしまいました。
内容は間違いなく良いのですが、突貫で作ったサムネイルがいまいちだったり、二次創作系PVでなかったり、内輪ネタ感があったり、そもそも内容が重たいので拡散しづらかったのか。
要因は分かりませんが2020/04/18現在、5,600再生付近となっています。
ただ裏を返せばあまり拡散されていない分、万が一リメイクが作られるとなった場合でも、初見の衝撃やその反応(起爆剤)が見られる余地は残っているとも言えるので「この作品自体が生み出す"物語"としての、この先の展開がまだまだあるのだろう」と、希望を捨てているわけではありません。
本気の作品という呪い
この作品を通して経験したのは「一生に一度のチャンス」という重圧は本当に計り知れないものだという事です。
『手を抜くな。絶対に成功させろ。後悔すればそれを一生背負っていくことになるぞ。』
この使命感や思想は自分自身の意志と言うよりも、呪いに近いものがありました。自身の作った作品に操られ、振り回される感覚です。
更に地獄だったのがこの作品を自身だけで完結させることが出来ない事でした。
完璧なものに仕上げないといけないのに、自分の手には負えないので他の人に作業をお願いすることしか出来ない・・・しかもその内容は非常に荷の重い作業。明らかにヤバいタスクを相手に押し付けることになるため、依頼すること自体に罪悪感しかありません。
自分で作りだした問題を自己解決できないこの状況はとても惨めで残酷で、当時はこの作品を作ろうとしたこと自体を本気で後悔したほどでした。
ところで少し前の話に戻りますが、2018年9月以降、動画担当であるKANONさんが失踪。駆け合作FINAL本編の投稿自体が危ぶまれる事態になりました。
さすがに合作本編が投稿されなくなるわけにはいかないので、2018年が終わるまで様子を見たのち、自分から合作本編の映像作成することを志望、2019年2月後半から着手していくこととなりました。
普段動画を作っていないのに自分が手を挙げたのはなぜか。それは、作業内容的にあまり多くの映像素材を必要とせず展開を考える必要もなく、情報を流し込むツールさえ作れば基本的に大丈夫だろうと判断したことがあげられます。
もちろん、運営側の人間として、参加者全員の想いが詰まったこの合作を必ず完成させなければならないという認識もありました。
ですが自分にとってはそれ以上に「コラボレーション★ストーリーが生んだ、この地獄のような呪いから早く解放されたい」という願望が非常に大きな原動力となりました。
『作品を公開して皆さんに視聴していただくこと』・・・呪いを解く方法はこれしかありません。つまり、その公開の条件となる本編の投稿も必要となってくるのです。
モチベーションはMAX。いま見返してみると、合作本編の映像を作り始めてから投稿開始まで3か月ほどだったようです。作業分担があったとはいえこの爆発力、感覚的には原動力のうち6割がこの呪いによるものでした・・・
ちなみに呪い抜きの4割のモチベでも、合作本編の動画は作れたと思います。
例えるなら4割で動画10本分の場合、+呪いで10割になったときには25本分になりますが、当時のモチベなら、それでもほぼ確実に作っていた。と言った感じです。
このように、呪いによるプラス効果はあります。しかし所詮呪いは呪いです。
もし呪いの解放に失敗して、その一切の努力が報われなくなった場合、その人はどうなってしまうのでしょうか。その時の呪いの深さによっては、おそらく・・・・・・。
そしてこれは、自身で経験したからこそ言える事だと思います。
『一生に一度レベルの本気』
それはその言葉の通り
本当に命がけなのかもしれません
これほどの本気は、もう二度と体験したくはないですね・・・
最後に
自分にとってこのメドレーは一生に一度レベルの自信作であり、それと同時に呪いやトラウマでもあります。
未練は残っていますが一度失敗した事へのトラウマや、多くの人を巻き込まなければ完成させられないその難易度の高さから身動きが取れない状況です。少なくとも自分から改めて動き始めることはないでしょう。
もしこの作品の完成について興味のある方がいらっしゃるのであれば、お声掛けいただければお手伝いいたします。よろしくお願いします・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました!
また『ニコメド記事投稿祭』として、このようなブロマガを書く機会を設けてくださったKetokuさんにも感謝を申し上げます。ありがとうございました!