第8回メドレー競作「CegDag」の解説
多分これが一番難しいジャンルだと思います。
※ただし、アレンジされた曲が認識可能なジャンルに限る
ミニマルアレンジメドレー「CegDag」
第8回メドレー競作
第2週/音楽:アレンジ強化期間
選択ジャンル:ミニマル
選曲リスト
- 時報(ニコニコ動画)
- メインテーマ(東方シリーズ)
- ポテトが揚がる音(マクドナルド)
- ハンマー状態(ドンキーコング)
- ぽっぴっぽー(ボカロ)
- 起動音(Windows XPなど)
- 1UP(スーパーマリオブラザーズ)
- 大盛況(ファミリーマート)
今回の競作のお題を眺めつつ、何か変なことはできないかな~と考えていたときに「ミニマルでメドレーを作るとどうなるのか」という素朴な疑問が湧き、せっかくのアレンジ強化期間なので作る事にしました。
結果的に誰も聞いたことのないようなメドレーに仕上がりましたが「どうしてこうなった」のかを解説していきます。
ミニマルとは
「ミニマル」と呼ばれるジャンルは音楽に限らないので、まずはそこから。
・ミニマルとは
(英: minimal)は、「最小限の」という意味のこと・ミニマリズムとは
美術・建築・音楽などの分野で、形態や色彩を最小限度まで突き詰めようとした一連の態度のこと
(ミニマル - Wikipedia 参考)
簡単に言えば、表現に使うものを最小限に抑えようという考え方のようなものです。
音楽としてのミニマル
・ミニマルミュージックとは
音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽のこと
(ミニマルミュージック - Wikipedia 参考)
音楽としては音の変化を最小限に抑える事で表現するようです。
作り方
- 音数の少ないフレーズをいくつか作ります。
- 変化を抑えつつ、作ったフレーズを繰り返し使用していけば完成です。
ね?簡単でしょう?
ただし、質の良い作品を作るとなると話は別です。
「作るフレーズ」と「その使い方」の自由度は確かに高いのですが、そもそも「変化を抑えなければならない」という縛りがあるだけで良い作品を作るのは難しいようです。
ミニマルの作品例
普段から好んで聴くようなジャンルではないため、ガチなミニマル作品は詳しくないです。とりあえずニコ動で有名そうな所を置いておきます。
Over The Ice(The Field)
走るチルノのBGMです。
ミニマルおんがく(とびだせどうぶつの森)
とたけけ先生の曲は音楽ジャンルの勉強として割と参考になります。
(部屋のBGMの方が良かったけどライブ版しかなかった)
カリンバ(ゆめにっき)
ゆめにっきは全体的にミニマル系のBGMが多いです。その中でも楽しい曲を貼っておきます。
ただ、ゆめにっき自体は個人的に ダメ!無理!(何も知らないのに2回目でウボァとかマジやめて…)
他にも「【MAD】キルミニマルベイベー」とかがミニマル系の映像作品だったりします…
本題「どうしてこうなった」のか
まず、今回のメドレーを作るにあたって以下の条件を設けました。
- ミニマルであること
- メドレーであること
- 大半の人が原曲を認識出来るようにすること
次に、これらの条件について考察してみると…
・使用する曲のフレーズについて
ミニマルでは音の密度を抑えれば長いフレーズでも許容されるが、高密度の方が曲を認識しやすいため「各曲の使用する長さは8拍以下」が理想。
また、長い曲の一部を使用しても認識しづらいため「元々短い曲を使用する」方が良いと判断。
・フレーズの使い方について
メドレーなので曲と曲の繋ぎが必要だが、ミニマルでは急激な変化を避ける必要があるため「繋ぎを長くしなければならない」。
しかし、前後の曲を同時にフェードイン/フェードアウトさせても曲の繋ぎを感じられない。
そこで今回は「前後の曲の共通の音を調べ、それを繋ぎに使用する」方法を考えた。
こういった考察から最終的な条件は以下のようになりました。
- 選曲は原曲の長さが8拍以下で、よく知られている曲であること。
- 共通の音が多い(最低でも2個の)曲同士で繋げていく必要があること。
お題「音楽」の時点で自由だったはずの選曲と構成が、この条件によってほぼ固定される形となりました。
(一部の考え方や選択を変えれば、まだ自由になると思いますが、個人的に選曲の幅が狭い方が好みなのでギリギリまで絞りました)
ただ今回の場合、選曲と構成までは良かったのですが、そもそもミニマルの打ち込みセンスがなく、見事に撃沈しました!
結果的に感情の無い誰得メドレーだけが残りましたが「ミニマルでメドレーを作るとどうなるのか」という疑問は解決できたので後悔はしていません。
解説は以上になります。お付き合いいただき、ありがとうございました。
あとがき
今回はジャンル的にミニマルの中でも「ハードミニマル」に近づけたつもりです。
ただ「そもそも本当にミニマルか」と問われると正直微妙だと思っています。メドレーであることと聴き心地の関係からミニマルとしては妥協している部分が多々あるからです。
それでも出来る限りミニマルに近づけたつもりなので許してください。
メドレーのタイトル「CegDag」についてですが、これは主旋律で使っている音程から付けました。
もう二度とミニマルのメドレーを作る事は無いですが、こういったものを作る、また聴く機会が出来たのは競作のおかげです。色々考えることが出来て楽しかったです。ありがとうございました!
…ちなみに、競作には初参加です。